【添加物の危険性とは？】食品選びで避けたいリスクと健康を守る3つのコツ！

食事で摂取する食品添加物の安全性について、多くの人が不安を抱えています。しかし、食品添加物の種類や影響は多岐にわたり、正しい情報を得ることが難しいのが現状です。この記事では、食品添加物の危険性や控えるべき添加物、使われる理由、避ける方法を解説します。

記事を読めば、食品添加物に関する正しい知識が得られ、健康的な食生活を送れます。食品添加物は、過剰摂取やアレルギー、発がんのリスクが懸念点です。避けるためには、加工食品を減らしたり食品ラベルを確認したりすることが大切です。
» 食生活の重要性と年齢別の改善方法を解説

食品添加物の危険性

加工食品に含まれる添加物は、長期摂取により、さまざまな健康リスクを引き起こします。懸念される健康リスクは、以下のとおりです。

複数の添加物の相互作用や、体内蓄積による未知の影響も考えられます。添加物を避けるための、適切な対処が必要です。

過剰摂取のリスク

食品添加物の過剰摂取は、健康に深刻な影響を与えます。1日の許容摂取量を超えると、さまざまな健康被害のリスクが高まります。食品添加物の過剰摂取で懸念される問題は、以下のとおりです。

複数の食品添加物を同時に摂取すると、予期せぬ相互作用が起こるので危険です。長期的な蓄積により慢性的な健康問題につながります。子どもや高齢者、妊婦などは影響を受けやすいので、慎重に対応しましょう。人によって特定の添加物への感受性が異なるため、予測困難な反応が起こることも懸念されます。

アレルギーのリスク

食品添加物によるアレルギー反応は、深刻な健康リスクです。特定の添加物が体内で異常な免疫反応を引き起こし、アレルギー症状となります。症状は、軽い発疹から命に関わるアナフィラキシーショックまでさまざまです。アレルギー反応を防ぐには、食品ラベルの確認が大切です。

以下の点を確認しましょう。

人工着色料や保存料は、アレルギー反応を起こしやすい傾向があります。子どもや敏感な体質の人は、影響を受けやすいので気をつけましょう。新しい食品添加物の長期的な影響については、まだわかっていない部分も多いので慎重に対応してください。アレルギー症状が出たら、すぐに医師に相談しましょう。

発がんリスク

食品添加物の発がんリスクは、多くの人が気にする問題です。一部の食品添加物には、発がん性物質として疑われている成分があります。発がんリスクの主な原因は、以下のとおりです。

動物実験では、一部の添加物で発がん性が確認されていますが、人間への影響はまだ完全には解明されていません。遺伝子変異や細胞の異常増殖を引き起こす可能性はあるものの、個人の体質や摂取量によってリスクは異なります。国際がん研究機関(IARC)は、食品添加物の発がん性について研究、分類しています。

控えた方が良い危険な食品添加物

食品添加物には、健康に悪影響を及ぼすものもあります。特に懸念される添加物は、以下のとおりです。

上記の添加物には健康リスクが指摘されているので、過剰摂取は控えてください。

亜硝酸ナトリウム

亜硝酸ナトリウムは、肉製品や魚肉製品の発色剤・保存料として広く使用されています。食品の色合いを良くし、食中毒菌の増殖を抑制する効果がありますが、使用には注意が必要です。体内で発がん性物質に変化する可能性があるため、過剰摂取は避けてください。

亜硝酸ナトリウムは、以下の影響が懸念されます。

1日の摂取許容量は体重1kgあたり最大0.07mgです。加熱調理で一部が分解されるので、調理法を工夫するのも選択肢の一つです。天然の野菜にも含まれるため完全に避けるのは難しいですが、加工食品の摂取を控えめにして摂取量を減らしましょう。

アスパルテーム

アスパルテームは人工甘味料の一種で、砂糖の約200倍の甘さを持つカロリーゼロの甘味料です。主にダイエット食品や、低カロリー飲料に使用されています。安全性については、FDAや欧州食品安全機関により認められています。しかし、過剰摂取には注意が必要で、1日の摂取許容量は体重1kgあたり40mgです。

ソルビン酸カリウム

ソルビン酸カリウムは、食品の保存期間を延ばすために使われる防腐剤です。主に酸性の食品や低pHの食品に使用され、カビや酵母の発生を抑える効果があります。果実飲料やジャム、マーガリン、ドレッシングなどの食品に使われています。

欧米では広く使用されていますが、日本では使用が制限されています。食品表示をよく確認し、過剰摂取にならないよう気をつけましょう。

赤色40号

赤色40号は、食品や飲料の着色に広く使われる合成着色料です。主な問題点は、アレルギー反応や過敏症を引き起こし、なかでも子どもへの影響が心配されます。ADHD（注意欠如・多動症）との関連性も指摘されているので注意が必要です。動物実験では、発がん性のリスクも示唆されています。

赤色40号を避けるには、以下の方法が効果的です。

赤色40号は安価で安定性が高いため、多くの製品に使用されています。しかし、EUでは使用に警告表示が必要で、一部の国では使用が禁止されています。健康への影響を考えると、できるだけ摂取は控えましょう。添加物の使用や健康リスクを理解し、賢明な選択をすることが重要です。

BHT・BHA

BHT・BHAは、食品の保存期間を延ばすために使用される合成添加物です。油脂の酸化を防ぐ効果があるため、多くの加工食品に含まれています。缶詰やシリアル、ガム、ポテトチップスなど、多くの食品に使用されています。BHT・BHAは、発がん性や内分泌かく乱作用の可能性が指摘されているので注意が必要です。

加工食品の摂取を減らし、新鮮な食材を使った手作り料理を増やすのも効果的です。食品ラベルをよく確認し、BHT・BHAの使用量が少ない、または使用されていない商品を選びましょう。

OPP・TBZ

OPPとTBZは、果物や野菜の防カビ剤として使用される食品添加物です。主に柑橘類やバナナ、りんごなどの表面に使用されます。長期保存や輸送時の腐敗を防ぐのが目的です。OPPとTBZには健康上のリスクがあります。OPPには発がん性が懸念され、TBZは甲状腺機能への影響や発がん性のリスクがあります。

OPPやTBZの摂取量を減らすには、以下の方法を心掛けましょう。

OPPやTBZは残留農薬として規制されているので、過剰摂取には注意が必要です。国によって使用基準が異なる場合があるので、輸入食品を購入する際は注意が必要です。安全な食生活のために添加物について理解を深め、適切な対策を取りましょう。

危険と言われる食品添加物が使われる理由

食品添加物が使われる理由は、以下のとおりです。

食品添加物は危険と言われますが、実際には食品の品質や安全性向上のために使用されています。メリットとデメリットを理解したうえで、選ぶことが重要です。

保存期間の延長

食品添加物の使用には、食品の保存期間を延ばす重要な役割があります。商品の賞味期限や消費期限が延びると、流通や保管コストの削減、食品ロスの削減につながります。

以下の働きにより、食品の長期保存が可能です。

食品添加物により、季節を問わず食品を提供できます。長期保存が可能な非常食の製造にも活用されるほか、輸送時間の長い輸入食品の品質保持にも必要不可欠です。食品添加物は食品の安全性を確保するうえで重要な役割を果たしていますが、過剰摂取には注意が必要です。

なぜ常温保存できるのか？（添加物の役割）
通常、クリームや卵は傷みやすく、常温では細菌が繁殖しやすい食品です。それなのに、常温で長持ちするのは、以下の 食品添加物 によるものです。

添加物の種類	主な目的	よく使われる食品
保存料（ソルビン酸K、安息香酸Na）	細菌・カビの増殖を抑える	クリームパン、卵サンド、カスタード系スイーツ
pH調整剤	腐敗を防ぎ、日持ちをよくする	サンドイッチ、コンビニのパン類
乳化剤	水と油を混ぜて食感を良くする	クリームパン、マヨネーズ系サンドイッチ
酸化防止剤（ビタミンC、エリソルビン酸Na）	酸化（風味の劣化）を防ぐ	卵サンド、クリームパン
増粘剤（カラギーナン、CMC）	クリームや卵フィリングの食感を安定させる	クリームパン、カスタード系パン
防カビ剤（プロピオン酸Ca）	カビの発生を防ぐ	パン類

これらの添加物が入ることで、常温保存が可能になっています。

見た目や味の向上

食品添加物には、以下のように見た目や味を向上させる効果があります。

食品添加物は、消費者の嗜好に合わせた味付けが可能です。食品の見た目や香り、味わいが向上すれば、より多くの人に受け入れられる商品を開発できます。自然な食材本来の味わいを活かしつつ、添加物は適度に活用しましょう。健康を考慮しながら、おいしさと安全性のバランスを取ることが重要です。

食中毒の予防

食品添加物には、有害な細菌の増殖を抑える効果があるので食品の安全性が高まります。消費者の健康を守っている一面もあります。pHを調整して細菌の繁殖を防ぎ、水分活性を下げて微生物の増殖を抑えることが可能です。

栄養の補強

食品に特定の栄養素を加えると、健康をサポートできます。ビタミン・ミネラルの補充や栄養価の向上、栄養素の損失防止、特定の栄養素の強化などが目的です。栄養が補強された食品は、栄養不足を予防し、特定の消費者層の栄養ニーズに対応するのに役立ちます。

基本的にはバランスの良い食生活を心掛け、必要以上に摂取しないことが大切です。

代表的な栄養強化食品（カテゴリ別）

食品カテゴリ	補強される栄養素	例
乳製品 🥛	カルシウム、ビタミンD	強化牛乳、ヨーグルト、カルシウム入りチーズ
パン・シリアル 🍞	鉄、ビタミンB群、食物繊維	強化食パン、全粒シリアル、グラノーラ
飲料 🥤	ビタミンC、カルシウム、鉄	栄養強化ジュース、スポーツドリンク、ビタミン入り炭酸水
塩・調味料 🧂	ヨウ素、鉄	ヨウ素添加塩、鉄強化醤油
インスタント食品 🍜	ビタミンB群、鉄	栄養強化即席麺、プロテイン入りカップ麺
加工食品・お菓子 🍫	鉄、カルシウム、DHA	栄養強化ビスケット、プロテインバー
赤ちゃん用食品 🍼	鉄、葉酸、DHA	フォローアップミルク、栄養強化離乳食
高齢者向け食品 🧓	たんぱく質、カルシウム	高たんぱくゼリー、栄養強化おかゆ

💡 ポイント：食事だけでは不足しやすい栄養素を補うために作られています。

食品添加物の危険性を避ける方法

食品添加物の危険性を避ける方法は、以下のとおりです。

加工食品の摂取を減らす

加工食品の摂取を減らして、新鮮な食材を使った自炊を増やしましょう。体に良い栄養を摂取するためには、以下の取り組みが効果的です。

缶詰や瓶詰などの加工食品の使用を減らし、自家製のドレッシングやソースを作れば、添加物の摂取を抑えられます。天然の調味料である塩や酢、レモン汁などを使えば味に変化をつけられます。加工度の低い食品を選んで、食品添加物の摂取量を減らし、体に優しい食生活を心掛けてください。

食品ラベルをしっかり確認する

食品ラベルをしっかり確認することも重要です。原材料表示を必ず確認し、成分表示の順番に注目しましょう。原材料は使用量の多い順に記載されているため、最初に書かれている成分が主な原料です。添加物の名称や用途も理解しましょう。不明な成分があれば、スマートフォンなどを使って調べるのもおすすめです。

ラベルを確認するときに気をつけたいのは、以下の点です。

無添加は一部のみ添加物を使用していない場合でも表示できます。天然は定義が曖昧なので、加工の過程で添加物が使われる可能性があります。製造者や販売者の情報も確認すれば、より安心な食品選びが可能です。食品ラベルをしっかり確認する習慣をつけて、自分に合った安全な食品を選びましょう。

オーガニック食品を選ぶ

オーガニック食品は、農薬や化学肥料を使用せずに栽培された安全性の高い食材です。オーガニック食品の特徴は、以下のとおりです。

オーガニック食品を積極的に取り入れて、食品添加物の摂取を減らし、健康的な食生活を送りましょう。オーガニック食品は価格が高めなので、予算と相談しながら少しずつ取り入れていくのがおすすめです。

食品添加物と上手に付き合うコツ

食品添加物と上手に付き合うコツは、以下のとおりです。

食品添加物は完全に避けるのは難しいため、適切な判断ができるように正しい知識を身に付けましょう。

ノロウイルス対策や、コロナ対策、で注目を浴びた次亜塩素酸ナトリウム消毒と、アルコール消毒。これも、食品添加物として使用されるものもあります。

食品添加物の消毒液の種類と特徴

消毒液の種類	特徴・用途	よく使われる食品・場面
次亜塩素酸ナトリウム（NaClO）	強力な殺菌作用・漂白効果あり	野菜・果物の洗浄、食品工場の消毒、飲食店の衛生管理
次亜塩素酸水（HCIO）	食品にも直接使える・安全性が高い	野菜・果物、調理器具の消毒、手指の消毒
過酸化水素（H₂O₂）	酸素と水に分解され、無害化する	食品工場、牛乳・ジュースの滅菌処理
アルコール（エタノール）	食品表面の菌を減らす・揮発しやすい	食肉・魚介類・調理器具・包装材の消毒
酢酸・クエン酸	食品の酸度を調整し、防腐効果あり	ピクルス・寿司飯の保存、食品のpH調整

💡 特に「次亜塩素酸ナトリウム」や「アルコール」は、食品業界で一般的に使われています！

バランスの良い食生活を心掛ける

バランスの良い食生活を心掛けることは、健康的な生活を送るうえで重要です。さまざまな食材を取り入れて、体に必要な栄養素をバランス良く摂取しましょう。以下の点に注意して、食事を選んでください。

食事の時間を規則的にし、適量を守ることも大切です。旬の食材を選び、調理法を工夫すれば、より栄養価の高い食事が楽しめます。添加物の少ない食品を選び、外食や加工食品に頼りすぎないようにしましょう。栄養バランスを考えた献立を立てれば、より健康的な食生活が実現します。
» 長期的な健康を目指す！栄養バランスを整える方法と献立作りのコツ
» 脂質の1日の必要量は？男女別、ライフスタイル別に解説

体内のデトックス効果を高める

体内のデトックス効果を高めるには、日々の生活習慣を見直しましょう。デトックスとは体内に蓄積された有害物質を排出する働きです。効果的なデトックス方法は、以下のとおりです。

基本的な方法ですが、日常生活で意識すれば、体内のデトックス効果を高められます。体調の改善や肌の調子が良くなるなど、さまざまな効果が期待できるので試してください。デトックスには「ミネラルバランスの良い水」＋「適量の水分摂取」が重要です！

水の種類によって、デトックス効果・腸内環境・代謝 に違いが出るため、自分の体調に合った水を選ぶのもポイント💡

水の種類と体への影響

水の種類	特徴	体への影響・デトックス効果
軟水（日本の水道水・国産ミネラルウォーター）	ミネラルが少なく、飲みやすい	胃腸に優しく、日常の水分補給に適している
硬水（海外のミネラルウォーター）	カルシウム・マグネシウムが豊富	便秘解消・腸の動きを活発にする（ただし胃腸が弱い人には負担）
炭酸水（無糖・天然）	炭酸ガスを含む	胃腸の働きを活性化・満腹感UP・便秘改善
アルカリイオン水	pHが高く、抗酸化作用がある	体内の酸化ストレスを減らし、新陳代謝をサポート
水素水	水素が溶け込んでいる	抗酸化作用があり、疲労回復・デトックスをサポート
温水・白湯	常温または温めた水	胃腸の負担が少なく、血流促進・老廃物排出を促す

💡 デトックスを目的にするなら「軟水」「硬水」「炭酸水」「白湯」がおすすめ！

できるだけ手作りする

できるだけ手作りの料理を心掛けて、食品添加物の摂取を減らしましょう。新鮮な食材を使い、自分で調理すれば、添加物の量をコントロールできます。調理は、以下の工夫を心掛けてください。

調理時間の確保が難しい場合は、週末にまとめて下準備をしたり、簡単なレシピを活用したりしましょう。家族や友人と一緒に料理を楽しむことも、手作りの習慣が身に付きます。余った食材を活用して無駄を減らせば、経済的にも効果があります。

まとめ

食品添加物の危険性や注意すべき添加物について解説しました。健康を維持するには、加工食品の摂取を控え、食品ラベルをよく確認し、オーガニック食品を選びましょう。バランスの良い食生活を心掛け、できるだけ手作り料理を増やせば、食品添加物の摂取を抑えられます。

体内のデトックス効果を高める工夫も効果的です。食品添加物と上手に付き合い、より健康的で豊かな生活を送りましょう。