食事の適量がわからないときのガイドライン|年齢・ライフスタイル・栄養素別の適量

食事の適量がわからないときのガイドライン|年齢・ライフスタイル・栄養素別の適量

食事の適量がわからず、食べ過ぎの人は多くいます。この記事では、年齢別やライフスタイル別、栄養素別に分け、食事の適量について解説します。記事を読めば、自分に合った適切な食事量がわかり、健康的な食生活を送るためのヒントを得ることが可能です。

食事の適量がわからない理由

食事の適量がわからない理由として以下が挙げられます。

  • 栄養バランスについて知らない
  • 個人差があるため一般的な目安が理解しづらい
  • 食事量を計測する方法を知らない

» 食生活の重要性と年齢別の改善方法を解説

栄養バランスについて知らない

栄養バランスについての知識不足が、食事の適量がわからない大きな理由の一つです。多くの人はバランスの取れた食事の重要性を理解しているものの、以下の点についての知識が不十分です。

  • 炭水化物やタンパク質、脂質の適切な摂取比率
  • ビタミンやミネラルの重要性
  • 食品群別の摂取の重要性
  • 1日に必要な野菜や果物の摂取量
  • 年齢や性別、活動量によって異なる栄養量
  • 食事バランスガイドの基本的な見方や活用法
  • 食品の栄養成分表示の読み方

栄養バランスを整えるための簡単な調理のコツを知らないのも、適量の判断を難しくする要因になります。知識があれば、より適切な食事量を把握できます。
» 長期的な健康を目指す!栄養バランスを整える方法と献立作りのコツ

個人差があるため一般的な目安が理解しづらい

食事の適量は個人によってさまざまです。年齢や性別、身長、体重などの基本的な要素だけでなく、日々の活動量や運動習慣によっても必要なエネルギー量が変わります。個人の体質や代謝の違いも大きな要因です。同じ身体条件でも、代謝が活発な人と活発でない人では適切な食事量が異なる場合があります。

健康状態や持病の有無も考慮が必要です。糖尿病や高血圧などの生活習慣病がある場合は、通常とは異なる食事管理が求められます。ダイエットや筋力増強など、食事の目的によっても適量は変わります。

食事量を計測する方法を知らない

食事量を計測する方法を知らないことは、適切な食事管理を難しくする大きな要因です。計測方法がわからなかったり、計測するのが面倒だったりすると、数字ではなく見た目だけで判断する人もいます。正確な計測は健康的な食生活の基礎となるため重要です。食事量を計測する方法として以下が挙げられます。

  • キッチンスケールを使用する
  • 計量カップや計量スプーンを活用する
  • 手のひらや握りこぶしを目安にする

外食時の食事量を正確に把握する難しさや食事記録の習慣のなさも、計測への意識を低下させる要因です。毎日の食事内容や量を記録すると、自然と計測への意識が高まります。計測の重要性を理解し、適切な方法を学ぶことが大切です。

momoka
momoka

代表的な献立の分量とカロリーが分からないと、適切なカロリー摂取の見当がつきにくいかもしれません。そこで、一般的な食材や料理の分量ごとのカロリーをリストにしました。これを参考にしながら、献立を考えてみてください。

主食(ごはん・パン・麺類)

ごはん        100g(小盛)    168kcal ごはん        150g(中盛)    252kcal 食パン        6枚切り1枚     158kcal 食パン        8枚切り1枚     126kcal ロールパン     1個(50g)     130kcal うどん(ゆで)   1玉(200g)     210kcal そうめん(ゆで) 1束(100g)     127kcal スパゲッティ     100g        150kcal

主菜(肉・魚・卵・大豆)

鶏もも肉(皮なし)    50g         98kcal 鶏もも肉(皮つき)    50g         125kcal 鮭(焼き)        50g         85kcal 豆腐(木綿)       100g(1/3丁)    72kcal 納豆           1パック(40g)    80kcal 卵            1個(50g)      76kcal

副菜(野菜・汁物)

ほうれん草おひたし    50g(1/2束)    20kcal ひじきの煮物      50g         70kcal かぼちゃの煮物      50g         90kcal 味噌汁(豆腐・わかめ)  1杯(150ml)    40kcal

おやつ

バナナ          1本(100g)     86kcal りんご          1/8個(50g)     30kcal ヨーグルト(無糖)   100g          62kcal 焼きいも        80g         110kcal 牛乳          150ml         100kcal

【年齢別】食事の適量

子どもや成人、高齢者の年齢別に、食事の適量を解説します。

子ども

子どもの食事の適量は年齢によって大きく異なります。成長期の子どもたちには、適切な栄養摂取が重要です。一般的に、子どもの1日の必要カロリーは年齢とともに増加します。必要カロリーの目安は以下のとおりです。

  • 3~5歳:1,000~1,300kcal/日
  • 6~7歳:1,350~1,550kcal/日
  • 8~9歳:1,600~1,750kcal/日
  • 10~11歳:1,950~2,250kcal/日
  • 12~14歳:2,300~2,600kcal/日
  • 15~17歳:2,500~3,000kcal/日

数値は目安であり、個々の子どもの身長や体重、活動量によって変わるため注意しましょう。主食や主菜、副菜、果物、乳製品をバランスよく摂取し、野菜や果物を積極的に取り入れることが重要です。朝食をしっかり食べて、間食は1日1~2回程度に抑え、成長期に必要なタンパク質やカルシウムを十分に摂りましょう。

成人

成人の食事の適量は、性別や活動量によって異なります。一般的な目安として、1日の摂取カロリーは男性が2,200〜2,600kcal、女性が1,800〜2,200kcalです。数値を基準に、バランスの取れた食事を心がけましょう。食事量の目安は以下のとおりです。

  • 主食(ご飯など):1食当たり男性約200g、女性約150g
  • 主菜(肉・魚・卵・大豆製品):1食当たり80〜100g程度
  • 副菜(野菜・きのこ・海藻):1日350g以上
  • 果物:1日200g程度
  • 乳製品:1日200ml程度
  • 水分摂取:1日1.5L程度
  • 塩分:1日8g未満
  • アルコール:純アルコール量で1日20g程度まで

食事バランスガイドを参考にすると、1日の食事量の目安がわかります。主食4〜5つ、副菜5〜6つ、主菜3〜4つ、牛乳・乳製品2つ、果物2つを目安にすると、バランスの良い食生活を送れます。

高齢者

高齢者の食事の適量は、1日のカロリー摂取量を1,600〜2,000kcal程度に抑えることが大切です。年齢とともに基礎代謝が低下するためです。高齢者の食事では低栄養の予防に気をつけましょう。主食やタンパク質源、野菜、乳製品を中心に、少量多品目の食事を心がけ、栄養バランスを整えることが重要です。

咀嚼や嚥下機能の低下により、食べづらさを感じる場合は、食事形態の工夫により対応できます。水分摂取も忘れずに行いましょう。1日1.5リットル程度の水分を取るのがおすすめです。定期的な体重測定を行い、急激な体重の変化がないか確認します。

食欲不振時には間食や栄養補助食品の活用を検討しても良いですが、薬との相互作用には注意が必要です。不安な点がある場合は、医師に相談しましょう。

【ライフスタイル別】食事の適量

運動量が多い人やオフィスワーカーなどライフスタイル別に、食事の適量を解説します。

運動量が多い人

運動量が多い人は、通常よりも多くのエネルギーと栄養素が必要です。1日の必要カロリーが高くなるため、食事量を増やす必要があります。運動前後の栄養補給も重要です。運動前には消化しやすい炭水化物を摂取し、運動後にはタンパク質を摂取すると効果的です。

回復のためのビタミンやミネラルの摂取も忘れずに行いましょう。

オフィスワーカー

オフィスワーカーの食事の適量は、一般的に1,800〜2,200kcal程度です。デスクワークが中心で運動量が少ないためです。タンパク質は体重1kg当たり1〜1.2g程度が目安で、野菜不足になりやすいので野菜を意識的に摂取しましょう。水分摂取を心がけることも重要なポイントです。

【栄養素別】食事の適量

以下の栄養素別に、食事の適量を解説します。

  • 炭水化物
  • タンパク質
  • 脂質
  • ビタミン
  • ミネラル

炭水化物

炭水化物は私たちの体の主要なエネルギー源です。1日の総カロリーの50〜60%を占めるため、適切な摂取が大切です。一般的に、1日の推奨摂取量は約250〜300gですが、個人の活動量や体格によって変わります。運動をよくする人はより多くの炭水化物が必要です。炭水化物の供給源は以下のとおりです。

  • 穀物
  • イモ類
  • 豆類
  • 果物

食品から炭水化物を摂取する際は、食物繊維を含む複合炭水化物を優先的に選びましょう。単純炭水化物(砂糖など)の過剰摂取には注意が必要です。血糖値の急激な上昇を避けるために、ゆっくり消化される炭水化物を選ぶことをおすすめします。

たかしくん
たかしくん

炭水化物の食物で、豆類、果物がでてくるのは意外でなないでしょうか。豆類も大豆のようにタンパク質が主成分のものだけではなく、「あんこ」になるような豆は炭水化物が主成分です。果物も糖質が多いものは、炭水化物が多いです。

主要な豆の「たんぱく質 vs 炭水化物」比較(乾燥100gあたり)

豆の種類カロリー(kcal)たんぱく質(g)炭水化物(g)主成分はどちら?
大豆417kcal35.3g30.2gたんぱく質
黒豆405kcal34.3g31.0gたんぱく質
あずき339kcal20.0g60.0g炭水化物
いんげん豆337kcal22.3g60.0g炭水化物
そら豆348kcal26.0g58.0g炭水化物
レンズ豆353kcal24.0g55.0g炭水化物
緑豆347kcal23.1g57.3g炭水化物

炭水化物が多い果物 TOP7(100gあたり)

順位果物炭水化物量(g)カロリー(kcal)
🥇 1位バナナ22.5g86kcal
🥈 2位ぶどう(巨峰)17.7g59kcal
🥉 3位マンゴー15.6g64kcal
4位15.5g60kcal
5位さくらんぼ15.0g60kcal
6位りんご13.7g57kcal
7位パイナップル13.2g51kcal

💡 「バナナ・ぶどう・マンゴー・柿」は特に炭水化物が多い!
💡 運動前後のエネルギー補給には◎だが、食べすぎに注意!

朝食での炭水化物摂取が効果的ですが、夜遅い時間の摂取は控えめにしましょう。ダイエット中の人は、低炭水化物ダイエットとして1日120〜150g程度に抑える方法もあります。ただし、極端な制限は体に負担をかける可能性があるので、注意しましょう。

momoka
momoka

ダイエットに向いていると思われがちな春雨ですが、主成分はでんぷんです。緑豆はるさめは、普通の春雨よりは炭水化物は少ないですが、緑豆も主成分は炭水化物。こんにゃくの白滝と勘違いして、カロリーがないと思っている方も時々いらっしゃいます。春雨の炒め物などは油を吸ってかなり高カロリーになります。春雨の食べ過ぎには注意しましょう。

タンパク質

タンパク質は体の構成要素として重要な栄養素です。筋肉や臓器、皮膚、髪の毛などの材料となるだけでなく、酵素やホルモンの主成分としても機能し、免疫機能の維持にも不可欠です。一般的に、1日の摂取目安は体重1kg当たり1gとされています。

成人は1日50〜70g程度のタンパク質摂取が推奨されますが、高齢者や運動量の多い人は、より多くのタンパク質が必要です。良質なタンパク質源は肉や魚、卵、大豆製品です。植物性と動物性のバランスを考えて摂取しましょう。運動後や就寝前などのタイミングで摂取すると効果的です。

ただし、タンパク質の過剰摂取は腎臓への負担や肥満のリスクが高まる可能性があるため注意が必要です。逆に、不足すると筋力低下や免疫力低下を引き起こすおそれがあります。高齢者は、加齢とともに消化吸収力が低下するため、タンパク質の摂取には特に注意しましょう。

脂質

脂質は、健康的な食生活に欠かせない重要な栄養素です。エネルギー源として機能し、1g当たり9kcalものエネルギーを提供しますが、適切な摂取量を知ることが大切です。一般的に、1日の総エネルギー摂取量の20〜30%程度を脂質から摂取することが推奨されます。

ただし、個人の年齢や性別、活動量によって異なります。不飽和脂肪酸(オメガ3脂肪酸)は健康に良いとされ、植物油や魚油、ナッツ類などが良質な脂質源です。飽和脂肪酸やトランス脂肪酸を多く含む食品は控えめにすることをおすすめします。
» 脂質の1日の必要量は?男女別、ライフスタイル別に解説

ビタミン

ビタミンは体の健康維持に欠かせない栄養素です。1日に必要な量は年齢や性別、健康状態によって異なります。ビタミンには大きく分けて2種類あります。水溶性ビタミン(B群、C)と脂溶性ビタミン(A、D、E、K)です。ビタミンは、野菜や果物、穀物、肉、魚、卵、乳製品などの多様な食品から摂取が可能です。

しかし、偏食や特定の食事制限がある場合は不足のリスクがあるので注意しましょう。ビタミンCなら1日100mg程度、ビタミンAなら600〜900μg程度が目安です。脂溶性ビタミンは体内に蓄積されやすいので、過剰摂取に注意しましょう。ビタミンの摂取には、サプリメントよりも食事からの摂取がおすすめです。

ミネラル

ミネラルは、私たちの体に欠かせない栄養素です。骨や歯の形成、血液の生成、免疫機能の維持など、さまざまな役割を果たします。カルシウムやマグネシウム、鉄、亜鉛、ナトリウム、カリウムなどが重要なミネラルに含まれます。

ミネラルの適切な摂取量は、年齢や性別によってさまざまです。成人の1日当たりのカルシウム推奨摂取量は650〜700mg、鉄は6〜10mgです。ミネラルを効果的に摂取するために、バランスの取れた食事を心がけましょう。ミネラルの主な食品源は、乳製品や緑黄色野菜、魚介類、豆類です。

ミネラル不足は、骨粗しょう症や貧血、免疫力低下などのリスクがあります。しかし、過剰摂取にも注意が必要です。ナトリウムの摂りすぎは、高血圧のリスクを高めます。ミネラルの摂取には、食品表示を活用するのが効果的です。サプリメントの利用を検討する場合は、医師や栄養士への相談をおすすめします。

食事の適量がわからないときの対処法

食事の適量がわからないときの対処法として以下が挙げられます。

  • BMIや必要カロリーを計算する
  • 食事バランスガイドを活用する
  • スマートフォンアプリで食事記録をつける

BMIや必要カロリーを計算する

BMIや必要カロリーの計算は、適切な食事量を把握するための重要な第一歩です。自分の体型や健康状態を正確に知ると、食生活の改善に役立ちます。BMIの計算方法は簡単で、体重(kg)を身長(m)の2乗で割るだけです。身長170cmで体重65kgの人のBMIは22.5です。

標準体重は、身長(m)の2乗に22をかけるだけで計算できます。基礎代謝量の計算はやや複雑ですが、性別や体重、身長、年齢を使って計算可能です。基礎代謝量の値に活動レベル係数をかけると、1日の必要カロリーがわかります。オンラインの計算ツールやスマートフォンアプリを利用すれば、より手軽に計算できます。

食事バランスガイドを活用する

食事バランスガイドは、1日に必要な料理の組み合わせと量を視覚的に理解できる便利なツールです。コマの形をしたイラストを参考にすると、バランスの取れた食事を簡単に実践できます。外食時の料理選びや栄養素の過不足認識に役立ちます。

主食や副菜、主菜、牛乳・乳製品、果物の料理区分を意識して、性別や年齢、身体活動レベルに合うサービング数を確認しましょう。それぞれの料理区分の適量を把握できます。定期的に食事内容を見直し、必要に応じて調整すると、より健康的な食生活を送れます。

スマートフォンアプリで食事記録をつける

スマートフォンアプリを使って食事記録をつけることは、適量を把握するための効果的な方法です。無料で簡単に食事内容を記録できるアプリが多くあります。アプリの特徴は以下のとおりです。

  • カロリーや栄養素の自動計算
  • 食事の写真撮影機能
  • 目標設定と進捗管理が可能
  • グラフや統計で食事傾向を視覚化
  • 充実した食品データベース
  • バーコードスキャンによる食品情報入力
  • レシピ提案機能
  • 運動記録と連携
  • 他のユーザーとの共有や比較
  • 詳細な分析や専門家のアドバイス

食事の適量に関するよくある質問

食事の適量に関するよくある質問に回答します。

腹八分目とはどのくらい?

腹八分目とは、満腹の80%程度の食事量です。胃の容量の7〜8割程度に相当します。軽い満足感があり、もう少し食べられそうな状態や、食後にすぐ眠くならない程度、お腹がきつくない程度が目安です。食後2〜3時間で適度な空腹感を感じる程度の量になります。腹八分目を実践するコツは以下のとおりです。

  • 食べ始めて15〜20分程度で満足感を感じる量を意識する
  • 主食を普段の8割程度に抑える
  • 野菜を先に食べて満腹感を得る
  • ゆっくりよく噛んで食べる

外食時の適量はどうすればわかる?

外食時は、メニューの説明や写真を参考にすると、料理のボリュームや内容をある程度把握できます。以下のポイントを意識すると、食事量の調整が可能です。

  • 定食や単品料理を選ぶ
  • 小盛りや半分サイズを選ぶ
  • 前菜や副菜の組み合わせを選ぶ
  • 食べ放題は時間を決めて食べる
  • 同行者と料理をシェアする
  • 栄養成分表示を確認する

まとめ

食事の適量を知ることは、健康的な食生活を送るうえで重要です。年齢やライフスタイル、栄養素によって適量が異なります。BMIや必要カロリーの計算、食事バランスガイドの活用、スマートフォンアプリでの食事記録などの方法で適量の把握が可能です。

腹八分目を意識し、満腹感の80%程度を目安にするのも効果的です。外食時は定食やバランスの良いメニューを選び、過剰摂取に気をつけましょう。適量を知り、実践すると、より健康的な食生活を送れます。