
- 忙しくて毎日の献立を考えることが大変
- 健康に良い食材を取り入れたいけれど手間は増やしたくない
- いつも同じ味付けで料理がマンネリ化している
共働き夫婦や一人暮らしだと、買い物や調理の時間を減らしつつ健康的な食事を摂りたいと思う方も多いのではないでしょうか。忙しい毎日の食事を助ける万能調味料が「オリーブオイル」です。この記事ではオリーブオイルの種類や基本的な使い方、簡単レシピなどを詳しく解説します。
記事を読めばオリーブオイルの手軽な使い方がわかり、食生活を無理なく健康的に整えられます。オリーブオイルは料理にかけるだけでなく炒め物や揚げ物にも幅広く使える調味料です。オリーブオイルの種類ごとの特徴を理解して使い分ければ、日々の食事がさらに豊かになります。
オリーブオイルの種類

オリーブオイルは主に以下の2種類があります。
- 一番搾りのバージンオリーブオイル
- 風味がマイルドなピュアオリーブオイル
それぞれ香りや風味、熱への強さが異なるため、料理によって使い分けましょう。
一番搾りのバージンオリーブオイル
バージンオリーブオイルはオリーブの実を収穫後、熱を加えずに搾っただけのオイルです。化学的な処理を一切行わないバージンオリーブオイルはオリーブ本来の豊かな風味や栄養がそのまま生きています。ポリフェノールやビタミンEが豊富に含まれている点もバージンオリーブオイルの魅力です。
バージンオリーブオイルの中でも香りや成分の基準を満たしたものは「エクストラバージンオリーブオイル」と呼ばれます。エクストラバージンオリーブオイルは酸度が低く、果実のような香りとほのかな苦味が特徴です。
バージンオリーブオイルは加熱調理にも使えますが香りや栄養が飛びやすいため、仕上げや生食としての使い方がおすすめです。
風味がマイルドなピュアオリーブオイル
ピュアオリーブオイルは精製したオリーブオイルにバージンオリーブオイルをブレンドして作られたオイルです。ピュアオリーブオイルは香りやクセが控えめで、日常の料理でもさまざまな使い方ができます。オリーブオイル特有の風味が苦手な方でも使いやすい万能なオイルがピュアオリーブオイルです。
ピュアオリーブオイルは香りが控えめなため、炒め物や揚げ物といった加熱料理に向いています。酸化にも強く、サラダ油やバターの代わりとしての使い方がある点もピュアオリーブオイルの魅力です。ピュアオリーブオイルは不飽和脂肪酸を含んでおり、無理なく健康的な食生活を送りたい方におすすめです。
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オリーブオイルの基本的な使い方4選

オリーブオイルは日常の料理に幅広く活用できる万能調味料です。オリーブオイルの基本的な使い方として以下の4つを紹介します。
- ドレッシングとして使う
- パンにつけて使う
- パスタやスープの風味づけに使う
- 揚げ物や炒め物に使う
ドレッシングとして使う
オリーブオイルの最も手軽な使い方の一つが、ドレッシングとして利用する方法です。市販のドレッシングは添加物や塩分・糖分が多いですが、オリーブオイルならシンプルかつヘルシーな味付けにできます。特にエクストラバージンオリーブオイルを生野菜にかける使い方がおすすめです。
トマトやレタスなどの野菜と相性が良いオリーブオイルは野菜の栄養素の吸収を高める働きがあります。風味豊かな手作りドレッシングを作るなら、オリーブオイルにレモン汁やバルサミコ酢、塩こしょうを加えましょう。オリーブオイルをドレッシングとして活用すれば、日常のサラダがより健康的で満足度の高い一品になります。
パンにつけて使う

パンにオリーブオイルを合わせれば、手軽におしゃれな一品を楽しめます。バターよりもヘルシーなオリーブオイルは朝食やおもてなしの場で活用できる点が大きな魅力です。エクストラバージンオリーブオイルは果実の香りや爽やかな苦味を楽しめるだけでなく、パンの素朴な味を引き立てます。
好みに合わせて塩やブラックペッパーをオリーブオイルに加えたり、粉チーズやハーブを組み合わせたりする使い方もおすすめです。オリーブオイルは焼き立てのバゲットやフォカッチャ、トーストした食パンと相性抜群です。朝食にパンとオリーブオイルを取り入れれば、忙しい朝でも無理なく健康的な食習慣を続けられます。
パスタやスープの風味づけに使う
料理全体の風味を引き立てるには、オリーブオイルをパスタやスープの仕上げに少量加える使い方がおすすめです。ペペロンチーノやオイル系パスタにオリーブオイルを少量回しかけるとコクと香りが一段と深まります。
スープにオリーブオイルを加えればオイルが表面に広がって見た目が華やかになり、口当たりもまろやかに仕上がります。風味づけには香りが高くフルーティーなエクストラバージンオリーブオイルが最適です。仕上げにオリーブオイルを少し加えるだけで、お店で食べるような深い味わいを家庭で簡単に再現できます。
揚げ物や炒め物に使う
オリーブオイルは炒め物や揚げ物にも使える万能な油です。オリーブオイルは加熱に弱いイメージがありますが、実際は比較的酸化しにくいため日常的な調理油として使えます。特にピュアオリーブオイルはクセが少なく、加熱料理に最適です。オリーブオイルならではの香りが加われば、料理全体の満足度が高まります。
野菜炒めにオリーブオイルを使うと素材の旨味を引き立てながらさっぱりと仕上がります。オリーブオイルは油切れが良く食べた後も胃がもたれにくいため、さっぱりと仕上がる点が特徴です。オリーブオイルで肉や魚を焼けば、外はこんがり中はジューシーな一品になります。
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オリーブオイルを使ったおすすめレシピ5選

オリーブオイルはかける・和える・焼くなどのシンプルな調理法でも、素材の味を引き出し豊かな風味を加えてくれます。忙しい日常でも作れるオリーブオイルを使った以下のレシピを紹介します。
- トマトとモッツァレラのカプレーゼ
- ローストベジタブルサラダ
- エビとトマトのアヒージョ
- きのことベーコンのオイルパスタ
- 鶏肉のオリーブオイルグリル
トマトとモッツァレラのカプレーゼ
トマトとモッツァレラのカプレーゼはオリーブオイルを使った定番の料理です。シンプルな食材で作れるのに見た目も華やかで、食卓に並べるだけでおしゃれな一品になります。トマトとモッツァレラのカプレーゼで使う材料は以下の5つです。
- トマト
- モッツァレラチーズ
- エクストラバージンオリーブオイル
- 塩、ブラックペッパー
- バジル
トマトとモッツァレラチーズはスライスして交互に並べます。エクストラバージンオリーブオイルは仕上げにたっぷりとかけましょう。新鮮なトマトの酸味とモッツァレラチーズのまろやかさをオリーブオイルのフルーティーな香りが絶妙に引き立てます。
塩やブラックペッパーは味にメリハリを出したいときにおすすめです。バジルを添えればレストランのような仕上がりになります。生ハムやアボカドを加えたりバルサミコ酢をかけたりと、簡単なアレンジも楽しめる料理です。
ローストベジタブルサラダ

ローストベジタブルサラダはオリーブオイルを使った料理の中でも野菜の甘みを存分に引き出せる料理です。オーブンで野菜をじっくり焼くことで水分が飛び、旨味と香ばしさが凝縮されます。ローストベジタブルサラダの作り方は以下のとおりです。
- 好きな野菜を一口大に切る
- オリーブオイルと塩こしょうをまぶす
- オーブンで焼く
ナスやパプリカ、ズッキーニ、ブロッコリーなど彩りの良い野菜を使えば、見た目も華やかになります。鶏肉やソーセージを一緒に焼くこともおすすめです。焼き上がりのパサつきを防ぐにはオリーブオイルをしっかり絡めましょう。仕上げにエクストラバージンオリーブオイルを一回しすれば、野菜の風味がさらに引き立ちます。
エビとトマトのアヒージョ
エビとトマトのアヒージョはスペイン発祥の小皿料理です。耐熱のスキレットや小鍋にオリーブオイルを注ぎ、にんにくと唐辛子で香りを立たせます。オリーブオイルにエビとトマトを加えて煮込めば完成です。エビはプリッとした食感に仕上がり、トマトの酸味と甘みがオリーブオイルに溶け出してコク深い味わいになります。
残ったオイルにバゲットを浸して食べれば、旨味を余すことなく楽しめます。オリーブオイルに含まれる不飽和脂肪酸などの成分をしっかり摂れるため、味わいだけでなく健康面でもうれしい一品です。残ったオリーブオイルは翌日にパスタと絡めると絶品のオイルパスタに生まれ変わります。
きのことベーコンのオイルパスタ

きのことベーコンのオイルパスタはバターやクリームを使わずオリーブオイルで仕上げるため、さっぱりとして食べやすい料理です。フライパンにオリーブオイルとにんにくを入れて香りを立たせたら、ベーコンときのこを炒めます。ゆでたパスタを加えて絡めれば、シンプルながら奥深い味わいのパスタの完成です。
きのこはしめじやエリンギ、舞茸など数種類を組み合わせると旨味が増し、食感にも変化が出ます。最後にたっぷりのオリーブオイルを回しかければ、お店のような本格的な仕上がりになります。短時間で作れるうえに栄養バランスが良い点も、きのことベーコンのオイルパスタの魅力です。
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鶏肉のオリーブオイルグリル
鶏肉のオリーブオイルグリルは手軽に作れて満足感のある料理です。鶏肉の旨味を閉じ込めながら外は香ばしく中はジューシーに仕上げられ、家庭でもレストランのような味わいを楽しめます。作り方は鶏肉に塩こしょうで下味を付け、オリーブオイルをまぶしてからフライパンやグリルで焼くだけです。
鶏肉は皮目を下にしてカリッとしたきれいな焼き色がつくまで中火でじっくり焼きましょう。オリーブオイルが肉の水分を保ちパサつきを防ぐため、しっとり柔らかく仕上がります。ローズマリーやタイムなどのハーブを加えれば香りが広がり、風味豊かな一品になります。
オリーブオイルの料理以外の使い方

オリーブオイルは料理だけでなく美容や家事にも幅広く活用できます。料理以外でオリーブオイルを活用できる以下の方法を紹介します。
- 肌の保湿に使う
- ヘアオイルとして使う
- 家の掃除や手入れに使う
肌の保湿に使う
オリーブオイルは人の肌の成分と似た性質を持つオレイン酸を多く含むため、肌になじみやすく保湿オイルとして利用できます。市販の保湿クリームと比べてもシンプルな構成で添加物が少ないオリーブオイルは安心して使いやすい保湿剤です。
洗顔後に化粧水で肌を整えたら、オリーブオイルを1〜2滴手のひらに取って顔全体にやさしくなじませましょう。乾燥が気になる部分にはオリーブオイルを重ねづけすると、しっとり感が長時間続きます。ボディオイルとしてオリーブオイルを使えば、ひじやかかとなどのかさつきやすい部分もなめらかに整えられます。
ヘアオイルとして使う

オリーブオイルは髪のケア用オイルとしても利用され、自然なツヤを楽しむために使う方もいます。シャンプー後のタオルドライした髪に少量のオリーブオイルをなじませましょう。毛先を中心にオリーブオイルをなじませてから乾かすと洗い流さないトリートメントとして使えます。
乾いた髪にオリーブオイル数滴をなじませれば、まとまりが良くなりスタイリング剤としても役立ちます。集中的な保湿をしたいときはシャンプー前の乾いた髪にたっぷりオリーブオイルを付け、10分ほど置きましょう。頭皮の乾燥が気になる場合は指先にオリーブオイルを少量を取り、やさしくマッサージしてください。
オリーブオイルは付けすぎるとベタつくことがあるため、1〜2滴から試して量を調整しましょう。髪や頭皮に直接使うため、高品質なエキストラバージンオリーブオイルを選ぶと安心です。
家の掃除や手入れに使う
オリーブオイルは家の掃除や手入れにも役立つ万能アイテムです。オリーブオイルに含まれる油分が汚れを浮かせて落としやすくし、表面をコーティングして乾燥から守ります。化学洗剤を使わず自然の力で汚れを落とすため、環境や肌にやさしい点がオリーブオイルの魅力です。オリーブオイルは以下の使い方がおすすめです。
- 木製家具のワックス
- ステンレス製品の指紋・水垢取り
- 革製品の保湿・ツヤ出し
- シール跡のベタ付き取り
- 蝶番のきしみ音緩和
- 鉄製フライパンのシーズニング・錆止め
専用のクリーナーがなくてもキッチンにあるオリーブオイルで代用が可能です。
オリーブオイルの使い方に関するよくある質問

オリーブオイルの使い方に関する以下の疑問に回答します。
- オリーブオイルの酸化を防ぐ方法は?
- オリーブオイルは加熱して使ってもいい?
オリーブオイルの酸化を防ぐ方法は?
オリーブオイルの酸化を防ぐには「光」「空気」「熱」の3つから守る必要があります。具体的には以下の方法でオリーブオイルの酸化を防げます。
- 色の濃い瓶や容器で保存する
- 直射日光が当たらない戸棚などの涼しい場所に置く
- 使った後はすぐにキャップをしっかり閉めて空気に触れさせない
- コンロの周りなどの熱くなる場所を避ける
- 開封したら1〜2か月を目安に早めに使い切る
- 一度に使い切れるサイズのボトルを選ぶ
大容量のボトルでオリーブオイルを買う場合は小瓶に小分けして使うと鮮度を保ちやすくなります。
オリーブオイルは加熱して使ってもいい?
オリーブオイルは炒め物や揚げ物などの加熱調理に使っても問題ありません。オリーブオイルの主成分であるオレイン酸は熱に強く酸化しにくい性質を持っているためです。加熱によって一部の香りや風味が薄まることもありますが、有害な成分が生じる心配はほとんどありません。
特にピュアオリーブオイルは香りが控えめで、炒め物や揚げ物に使うと素材の味を引き立てながらさっぱりと仕上げてくれます。ただし、エクストラバージンオリーブオイルは加熱で香りや栄養成分が失われやすいため、仕上げにかける使い方がおすすめです。
日常生活でオリーブオイルを上手に使おう

忙しい日々の中で健康を意識したい方にとって、オリーブオイルは心強い味方です。オリーブオイルは料理をおいしくするだけでなく、不飽和脂肪酸などが豊富で食生活のバランスを整えるために役立ちます。
スキンケアやヘアケア、家具や革製品のお手入れといった料理以外の使い方がある点もオリーブオイルの魅力です。オリーブオイルは保存方法や加熱の仕方に気を付ければ、風味や栄養を長く楽しめます。ドレッシングやパンに付けるなどの簡単な方法から始め、少しずつオリーブオイルを生活に取り入れましょう。